私たちの行動は、思考によって制限されます。なぜなら、人間は、外からの刺激に対し、思考→感情→行動の順に反応するからです。行動が、結果につながります。つまり、結果を変えるためには、思考を変える必要があります。
この記事では、癖になっている思考パターンを打ち破るために、思考をトラッキングする大切さについてお伝えします。
この記事の内容
- 私たちの行動を制限する思考
- 自分は思考で何を考えているのか？
- 思考は変えることができる
- 思考に気づいていく方法
- 習慣化の工夫
私たちの行動を制限する思考
私たちの行動は、思考パターンによって制限されます。その理由は、思考によって感情が生まれ、感情によって行動が生まれ、行動によって人生が変わっていくから。だからもともとの源である「思考」がすごく重要なのです。
しかし、そこを変えようと思ってもなかなか変えられません。なぜかというと、１秒間に何万個もの思考が入ってきては流れていきます。これは無意識の領域でやっていることです。無意識なので、ここに恣意的にコントロールを入れるのは難しいのです。
その思考の源は、これまでの過去の体験などによる人生の価値観やアイデンティティから来ています。しかしそれは全部本当なのでしょうか？
もし今の現状に満足をしていない、もしくは今の現状も良いけれどもっと良い未来や人生を歩みたい時に、過去の自分の価値体験や信念、アイデンティティにこだわる必要があるのかも疑問です。そこは別に固執する必要はないのではないかということを、まず考えてみてください。
自分は思考で何を考えているのか？
思考のパターンは私たちの感情を司っているので、自分の思考に気がつくことが大切です。
私は毎朝テーマを決めながら瞑想をしていますが、ある日「感謝と赦し」のテーマで瞑想をしたところ、赦しというところで「人や物事をジャッジしないこと」に気づきを得ました。
しかし、瞑想で気づきを得て朝は気分が良いのに、お昼頃になればどこかモヤモヤや不満が出るとか、周りの人たちが文句を言っていることに気づいた時、私はいろいろな状況に対して、自分の中でジャッジをしていたことに気がつきました。
周りが人を評価するような環境で育つなどすると、その癖で自分も人をジャッジしてしまうなどあります。しかし、気づくことによって、自分の気分を変えることができるので、やはりまず最初に気づくことが大切です。
思考は変えることができる
思考を変えるために、思考を書き出して、客観的にみて、これをポジティブに書き換えたらどうだろう、と考えてみることを日常的にすることがおすすめです。
例えば旅行に行き、みんなが一緒に楽しい時間を過ごしたいというゴールがあるのに、それぞれの人がお互いに不満を持ったりしていると楽しくありません。一人一人がそういうことをやっていたら、みんなが同じゴールに向かっていない状態です。
その状況は私には変えられませんが、自分の思考は変えることができます。自分の思考を変えられることができたら、自分は楽しくなります。自分が楽しくなれば、エネルギーが伝染し、自分から状況を変えていくことができます。
自分の思考は無意識からくるため、無意識のうちにやっていたらコントロールはできません。しかし、トラッキングを習慣にして、何を考えているかに気づいたら、そこで変えることができます。
認知行動療法でも、第一歩として「自分が何を考えているか」に気がつくことでうつ病が治ったりします。特にもやもやしていたり、原因がわからないけれど満たされない気持ち、鬱々とした気持ちなどがある場合には、思考を書き出して、それに気づくだけでもかなりの効果があります。
思考に気づいていく方法
思考に気づく方法として、最初はマインドフルネスで「今の瞬間に集中する」という訓練をすると、その瞬間に、私はこういうことを考えているな、とわかるようになります。
マインドフルネスは瞑想で鍛えることができます。1日5分でも良いので深呼吸をして、自分の中の軸を体感で感じて、この瞬間に集中する訓練をしてみてください。
私のプログラムでは、お客様に思考のトラッキングをしていただきます。方法は、1日選んで、定期的に、できれば10分おきくらいに、その時に何を考えているのかを書き出してみます。
一定間隔で休憩をとって、そのとき自分は何を考えていたのかを書き出してみると、後から見ると、思考に癖があるのに気づきます。
例えば仕事中に「ああいやだな、やりたくないな、辛いな」と思っている時間が長いことに気づいたりします。こういう思考になっていることに気づいたら、他にどういうふうに考えたいのか、そう考えるためには何をすればいいのか、といった解決策のほうに考えがいくようになります。
習慣化の工夫
思考のトラッキングにしろ何にしろ、習慣化するのが一番難しいです。
最近は習慣化のアプリも出ているので、テクノロジーも活用しながら習慣にしていきたいですね。アカウンタビリティパートナーが必要な人は、お友達にパートナーになってもらうことも考えられます。アメリカでは、ズームを開けてひたすら作業をするパートナーを探すアプリもあります。他の人と一緒にやると普段できないことができるようになったりするので、誰かと一緒にやるというのは有効です。色々と検索してみてくださいね。
以下に、アメリカでおすすめの習慣化アプリをご紹介します。
https://snaphabit.app/
今回は思考の癖、パターンに気づく第一歩として思考のトラッキングをする重要さについてお伝えしました。結果がなかなか出ない時や、思うような現実になっていない方は、ぜひ試してみてくださいね。
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