20代、30代の方には老後はかなり遠い未来に感じるかも知れませんが、働き盛りの40代ともなるともうそろそろなんとかしなければ・・・と焦る方も多いのではないでしょうか?とは言え、子供がいたり住宅ローンがあったり、老後資金どころではないよ、というのが本音かも知れません。
「老後のお金って、どうやって貯めればいいの?」という疑問を持つ方のために、効率的に老後資金を作る方法を説明します。
この記事の内容
- 老後資金を貯金してはいけない理由
- 効率的に老後資金を作る方法
老後資金は「貯金」してはいけない
こう書くと、老後資金を用意しなくてもいいと誤解されるかも知れませんが、そういう意味ではありません。年金で生活できるから貯めなくてもいいよという内容の本もありますが、今の若い世代にはとても危険な考え方です。
また、70歳すぎても働けば大丈夫、という人もいますが、必ずしも健康で働けるとは限りませんし、医療費が今よりもっと高くなる可能性は十分にあります。
ですので、ある程度の資金は自分で用意して、少なくとも「これはあるから安心」くらいの備えはしておく方がいいでしょう。
老後に実際に必要な金額は、「個人による」としか言えないのですが・・・。というのも、個人によって「理想の老後の生活」が違うからです。1000万円の自己資金でも退職金が大量に出て、子供が毎月仕送りしてくれる人と、5000万円の自己資金があっても豪華クルーズで世界一周旅行を毎年したい人とでは、まったく状況が違いますよね。
ただ、老後資金を預金口座に貯め続けるのは、止めた方がいいです。特に20代〜50代半ばまでくらいは、現金で持ち続けると、損をします。
なぜならば、お金の世界には、インフレリスクというものが存在します。長期的に見て、物の値段が上がっていく現象です。日本はバブルがはじけた後、長いデフレを経験したので、物の値段が上がるというのが分かりにくいかも知れません。
でも、資本主義の経済が続く限り、インフレリスクというのは必ず存在します。今日100円買えたものが、1年後には103円出さないと買えない、といったようなことです。インフレではありませんが、消費税が上がって、同じようなことを経験された方は多いのではないでしょうか。
もちろん、インフレの年もあるし、デフレの年もあります。でも、たとえ日本のインフレ率が、1%以下の年が多かったとしても、30年間それが続いたらどうなるでしょうか?0%金利がこんなに長く続いていて、銀行にお金を預けていたら、どうなるか。今必死で貯めているお金が、時とともに目減りしていきます。
効率的な老後資金の作り方
では、せっかくのお金を目減りさせず、効率的に貯めていくにはどうすればいいのでしょうか?
それは、長い時間をかけて、投資で増やしていくことです。投資をしていると、資産価値が下がるときもありますが、ちゃんと管理していけば、長期的にはインフレを超える利回りを出すことができます。
では、どういった投資をすればいいのでしょうか?
投資でメジャーなものとして、投信、株式、不動産などがあります。初心者でももっとも始めやすい方法は、投信だとよく言われますが、私はインデックス投資をおすすめします。
特に、老後資金を貯める際は、税金がかからない、NISAやiDeCOなどを利用して、賢く積み立てていくことをおすすめします。
アメリカでは、401(k)、IRA、RothIRAなどがこれにあたります。
投資するのは、日経平均、TOPIX、S&P、NASDAQなど、株式市場全体の値動きに連動した、インデックスファンドと呼ばれるものです。これは、通常の投信よりも手数料が低く、長期的には利回りが高くなります。
というのは、投信、特にアクティブマネージメントという種類の投信(ファンドマネージャーが常に銘柄を入れ替えている投信)は、短期ではマーケットに勝つ事はできても、長期的に勝つ事はできない、かつ、手数料でせっかくの高利回りが投資家に還元されません。投資の世界では、年利回りが1%違うだけで、30年、40年とたてば何千万円の差が出ます。
NISAとiDeCOについては、AUさんのサイトがとても分かりやすいので、こちらをご覧ください。
また、アメリカにお住まいの方は、現在お持ちの401(k)やIRAなどで買えるファンドを見直して、できるだけ手数料のかからないS&P、NASDAQ、DOW Jonesなどと連動しているファンドを探してみてください。ターゲットファンドやメジャーなファンドと比べて、手数料がかなり低く、長期的には利回りが大きい事が分かると思います。特に401(k)は手数料が高いので、目減りしないような注意が必要です。
ちなみにファンドの利回りも統計マジックを使っていますので、興味のある方は、是非利回りの計算式まで見てみてください。多分、様々な時期にいくら投資したらどういう利回りになるか(投資額に対する平均利回り)ではなく、ある時期に全額投資したらどういう利回りになるか(時間に対する平均利回り)で計算されているはずです。そちらのほうがファンド側にとっては都合のいい数字が出てくる場合が多いからです。
でも、普通の人が投資する場合、毎月一定額を投資する人が多くて、あるときいきなり1000万円を投資して、その後いっさい投資しないなんて、ありえませんよね。金融業界には様々な統計マジックが存在しますが、これもその一種です。
こういう統計マジックにだまされないためにも、ある程度の知識を身につける必要があります。
老後は遠い未来だけど、ラッキーな人には必ず訪れる未来
現役世代からは遠い未来のように感じられる老後ですが、健康でいる限り、必ず老後は訪れます。
つまり、老後というのは、ある意味ハッピーエンドなわけです。そのハッピーエンドを、お金の心配で台無しにするのは、もったいないのではないでしょうか。
その幸せな未来のために、今日からできることを、ちょっとずつでもしていくのはどうでしょうか?
もっとも利回りの高い投資は、自己投資です。お金の事を勉強することにより、未来の自分がもっと幸せになっていきます。
基礎からお金の事を勉強できる本のリストは、こちらからご覧ください。
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