貯金ができない人でもできるようになる方法

貯まらない人でも貯まるようになる!貯金の5ステップ

「貯金をしたいと思っているのに、なかなかできない。」「貯金はしているけど、ちょっと貯まったら急な出費ですぐ使ってしまう。」こんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

この記事では、どうすればお金が貯められるようになるのか、5つのステップに分けて解説します。

この記事の内容

  • なぜ貯まらないのか
  • 貯まるようになる、心理的条件付けの方法
  • 貯金に絶対必要な、先取りという考え方
  • 予算を決める簡単な方法、「50−30−20ルール」
  • 目的別に、使わずに貯めて行くライフハック

貯まらない人が貯金できない理由

貯まらない人には、大きく分けて3つの理由があります。

1)一度決めたことを継続する方法を知らない

2)どうやって貯金すればいいのかという、テクニックの部分が分からない

3)毎月、生活費の範囲内で生活する方法が分からない

これらの理由をふまえて、誰でも今日から貯金できるようになる方法をご紹介します。

ステップ1 貯金すると決めて、貯金に対する感情のコンディショニング(条件付け)をする

どんな行動でも、継続させようと思ったら、意志の力だけでは無理です。感情を伴った強烈な「why?」という、「どうしてそれをやるのか?」という理由が必要になります。

貯金の場合、まずはなんのために貯金をするのかという理由を考えます。一般的には、

  • 緊急時に備えた貯金
  • 老後の生活費
  • 結婚費用
  • 出産費用
  • 子供の将来の塾や大学の学費
  • 家の頭金
  • 旅行や留学などの費用

などが挙げられます。

この中で、緊急時に備えた貯金が一番貯められないのですが、それは多分強烈な理由付けが難しいからだと思われます。たとえば、一度会社を解雇されたり、病気になって入院したりしたら、人生における緊急時は来るものだと分かるし、そのときにお金が必要だということも分かります。これは、

普通の生活をしていたら、なかなか想像しにくいのではないでしょうか?なので、この種類の貯金だけは、理由はなくてもやるために、条件付けというより、習慣付けをしてやっていきます。その方法は後ほど説明します。

それ以外の理由は、老後の生活費を例にとって条件付けの方法を説明します。

まず、老後にどんな生活をしたいのか考えます。たとえば今と同じ生活レベルがいいなら、そのときどんな状態か想像します。どんな家に住んでいて、配偶者はどんな人で、毎日どんなものを食べて、趣味は何で、子供はいるのか、孫はいるのか、いるとしたらどんなことをしてあげたいのか、というように具体的に考えます。理想の生活をして、とても幸せな自分を想像します。

次に、お金が貯められないまま老後に突入した自分を想像します。お金がないので高齢でパートで働いていたりして、体がしんどかったり、夫婦仲があまりよくなかったり、孫に何もしてあげられないので子供や孫が寄り付かなかったり、そういう嫌な未来を想像します。

さあ、あなたはどちらに行きたいでしょうか?今日ちょっとだけ我慢して、理想の老後のほうに行くか、または理想とは違う老後の方にいくか?

お金が貯められない、貯めなきゃ行けないと思っていても使ってしまう人は、現在の快楽にコントロールされています。将来の快楽は肌で感じることができないので、現在の快楽のほうが勝ってしまうのです。

具体的に理想の未来と、真逆の未来を、2パターン想像することで、将来の快楽を肌で感じることができるだけではなく、将来の不快を避けたいので、今行動するという条件付けができるようになります。

これは老後だけでなく、結婚、子供の学費など、色々な対象に当てはめる事ができるので、試してみてください。

 

ステップ2 先取りで貯金する

さて、何のために貯金するか決まったら、収入が入ったらそこから真っ先に貯金します。会社で財形などの制度がある人は、そういった制度を利用して、手取りでもらう前に先取りします。

一般的には、貯金額の決め方は4通りあります。

1)年代別の貯金平均額をネットで探して決める

2)絶対に必要な生活費を先に計算して、残りで貯金できそうな額を決める

3)将来必要な額を計算して、逆算で今日貯金する額を決める

4)ライフスタイル別にだいたいこのくらいは貯金しましょうというガイドラインに従って決める

 

この中で、1)は言語道断。ライフスタイルは人によって違うので、平均は意味がありません。人と比べて焦ることが不快になるなら、それが原動力になるという面があるかも知れません。でも、同世代でも年収300万から1000万以上という幅がある上、どういう生活が理想なのかも人によって全く違います。さらに言うと、平均というのは統計の罠で、数値の幅が大きいときは極端な値に引っ張られるので、計算方法によっては、必ずしも現実を表しているとは限りません。

2)の方法は、貯まらない人が陥りがちな方法です。これをやると、あれもこれも生活に必要、となって、貯金できる額が減ります。

3)の方法が一番よくて、条件付けもしやすいのですが、とにかく面倒臭い・・・ファイナンスの知識がないと、遠い未来に必要な額を年ごとに計算して現在価値に戻していくのは難しいです。ただし、来年とか再来年とか、短いスパンで必要なお金はこの方法で決めたほうが、具体的に貯めやすくなります。その場合は、単純に、来年の今頃100万円必要だから、1ヶ月に8万円ちょっと以上貯めなければいけないという感じで、月ごとの貯金額を割り当てていきます。

4)のライフスタイル別のガイドラインは、色々なファイナンシャルプランナーや銀行のサイトが出していて、結構バラバラ。でも目安としては手取りの15%〜30%が大半なようです。

ここでは、分かりやすく、アメリカで多くの人が試して成功している、50−30−20プランというのを使っていきます。このプランでは、手取りの20%が貯金となります。

 

ステップ3 予算を決める(50−30−20ルール)

50−30−20プランでは、50%が絶対必要な支出、30%が楽しみのための支出、20%が貯金になっています。もとは、2020年のアメリカ大統領選に出馬している、エリザベス・ウォレン上院議員が、本の中で提唱した家計管理の方法です。

上院議員になる前は、破産法や消費者保護を専門とする弁護士をしていたこともあり、パーソナルファイナンスに関する本を出版しました。残念ながら、日本では出版されていないようです。

参考までに、アメリカのアマゾンで売られている英語版はこちら

家計を3分割にする方法は他の多くの人も提唱していて、70−20−10だったり、他にも色々な割合を提唱している人がいるのですが、50−30−20は比較的誰でも無理なくできて貯まりやすいので、ご紹介します。

このシステムでは、手取りを

  • 50%=必要経費
  • 30%=自分のしたいこと
  • 20%=貯金や投資

という風に分配します。

必要経費というのは、

  • 家賃または住宅ローン
  • 食費
  • 保険
  • 病院の費用
  • 自動車保険
  • 光熱費
  • 通信料

など、生活していく上で絶対に必要な費用のことです。手取りが20万円の人は、10万円でこれをまかないます。

次に、30%でやりたいことをするというのは、

  • 趣味
  • 友人とのディナーなどの交際費
  • 映画
  • コンサート
  • 服飾費
  • 旅行
  • 必要最低限以上の美容費

などがこれにあたります。手取り20万円の場合、月々6万円がこのやりたいことの予算になります。

最後に、20%が貯金または投資として、将来のためにおいておくお金です。手取り20万円の場合、4万円がこれにあたります。これを、給料が入ったら、先取りして貯金していって、よほどの事がない限り(自己、病気など)、手をつけないで貯めていくのです。

このシステムのいいところは、手取り給与に対する割合で計算するので、現在使っている細かい費用を計算することなく、まず大まかな予算を立てられることです。

冠婚葬祭など、毎月の出費にはないような交際費は、「緊急時の費用」としてとっておく貯金からまかないます。

もし生活に必要なお金が50%でまかなえないなら、手取りに比べて生活費を使い過ぎなので、生活費自体を見直す必要があります。このシステムのいいところは、30%も自分の好きなことに使えるので、続けやすいことです。

もちろん、早く大金を貯めたい人には向きませんが、その場合は、割合を変えて3分割を試してみてください。

 

ステップ4 目的別に貯金する

手取り20万円の人を例にとって説明します。まずは、20%の4万円で、必要経費3〜6ヶ月分くらいの「緊急時の費用」貯金を貯めます。

手取り20万円の人は最低10万円X3ヶ月の30万円です。これが貯まったら、次に貯金するべき目的を考えます。

私のおすすめは老後資金をプライオリティにして、老後資金プラス短期で必要なものを貯めていくクセをつけることです。

例えば、手取り20万円で緊急時費用30〜60万円がたまったあとは、毎月の4万円を、以下のように分配します。

    • 老後資金2万円
    • 家の頭金2万円

こういった感じで具体的に計画を立てると、このペースでいつまでにいくら貯まるかがはっきりと分かります。

もし自分の考えているライフプランの時期と、貯金のたまり具合が外れそうなら、貯金を増やすための方法を考えます。

ステップ5 使わずに貯め続けるコツ

貯金が貯まってきたら、つい使いたくなるかも知れません。欲しい洋服があったときに、ちょっとだけならいいか・・・と思って、緊急時の貯金から出してしまったり。

こういう事を防ぐために、貯金するときは複数の口座、できれば複数の銀行に分けておくことをおすすめします。そして、これらの口座は支払いを行う普通口座とは、確実に分離しておきます。

そして、緊急時の貯金以外は、貯金の目的のイベントが訪れるまでは、手をつけないようにします。

たとえば、私の場合は支払いをするための普通口座がある銀行では貯金していません。複数のネット銀行の複数の口座を、

  • 緊急時貯金
  • 旅行用貯金
  • 子供用貯金

といった感じで分けています。老後資金に関しては、全額を複数の投資用口座に分けていて、貯金はしていません。老後の資金に関しては、こちらの記事に書いていますのでご覧ください。

人間なので、どうしても使いたくなるときが来るかも知れません。

そのために、

  • できるだけ「口座ごとのパスワードを変えておぼえにくくする」(覚え書きを見ないとアクセスできない状態を作る)
  • 貯金をしている銀行のアプリを携帯にダウンロードしない

など、自分にとって面倒くさい状況を作ることをおすすめします。

そうすることによって、お金を引き出すのが面倒くさい状態を作り、その一手間の間に、「本当に使っていいのか」と考える時間ができます。

大抵の場合、「本当に使っていいのか」と自分に聞いたら、衝撃的にお金を使いたい欲が消えていくはずです。

初心者にもおすすめな方法なので、是非試してみて、ご自分のライフスタイルに合わせて徐々に改良を加えてみてください。

この記事を読んで、基礎からお金の勉強をしたいと思ったら、おすすめ本のリストをご覧ください。

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